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第7回物質・デバイス領域共同研究拠点活動報告会及び28年度ダイナミック・アライアンス成果報告会を開催しました

第7回物質・デバイス領域共同研究拠点活動報告会及び28年度ダイナミック・アライアンス成果報告会を開催しました

2017.07.14
  2017年 6月29日(木)、東京工業大学大岡山キャンパスデジタル多目的ホールにおいて「物質・デバイス領域 共同研究拠点」第7回活動報告会が開催され、250名の参加者を集めました。
 
 報告会は、東京工業大学化学生命科学研究所の穐田宗隆所長から、第二期初年度である昨年度の成果として多彩なプログラムによる研究展開や本拠点のネットワークの活用による熊本地震の被災地への支援を挙げるとともに、今後、中間評価に向けて活動をさらに活性化したいとの開会挨拶で始まりました。その後、来賓挨拶として文部科学省研究振興局学術機関課の寺門成真課長から、本拠点活動を奨励する意味を込めて新渡戸稲造の著書「武士道」の「武士の教育と訓練」の章から原文フレーズを引用されて、今後も逆境にめげずに研究に邁進して研究成果の具現化に努めていただきたいと御挨拶いただきました。東京工業大学の安藤真理事・副学長は、課題解決型研究だけでなく基礎研究の重要さを訴え、本拠点活動が特に若手研究者の基礎研究活動に直接貢献しているものと御挨拶されました。

 東北大学多元物質科学研究所の村松淳司所長は、活動概要として、昨年度より第二期に入った本共同研究拠点ならびに拠点活動と表裏一体を成すアライアンス事業を成功に導く三本の矢として「展開共同研究、次世代若手養成プログラム、COREラボ」、「私学や地域大学附置研などとの緩やか連携構築」、「アライアンス第一期活動成果を礎とした国際連携構築」が重要であると説明しました。また、平成29年度の採択課題510件のうち119件が私大からの参加であるなど、研究機関の枠組みを超えたネットワーク型の取り組みが進んでいること、参画する研究所の所属大学内における部局間の共同研究が全体の15%に上ることから、所属大学の研究力強化にも貢献していることを解説しました。さらに、これまでの顕著な業績の例を示し、拠点のウェブサイトで公開していることを紹介しました。



 平成28年度の活動報告としては、まずは最初のセッションにおいて、COREラボからは北海道大学大学院工学研究院の岡本一将助教より「量子ビーム誘起による有機・無機ナノ構造形成機構の解明と応用」に関する成果報告、展開共同研究Bからは、それぞれ、兵庫県立大学大学院工学研究科の遊佐真一准教授から「制御放出可能な高分子電解質複合体カプセルの創製」、東北大学未来科学技術共同研究センターの横山弘之教授から「新規半導体レーザー光源を用いた超解像多光子励起顕微鏡法の開発」に関する成果報告が行われました。
 
 その後のポスターセッションでは、COREラボから12件、展開共同研究Bからは5件、次世代若手共同研究からは4件のポスター発表が行われ、参加研究者と非常に活発な議論が行われました。


 ポスターセッションの後、活動報告が再開され、このセッションでは、展開共同研究Bから、それぞれ、愛媛大学大学院医学系研究科の今村健志教授から「in vivo2光子顕微鏡を用いたがん発症・転移の分子機構の可視化法の開発」、島根大学総合理工学研究科の辻剛志准教授から「液中レーザープロセスを用いた自己組織化可能なサブミクロン粒子の作製」に関する成果報告、COREラボからは東海大学理学部の冨田恒之准教授より「波長変換技術と光機能材料の融合による新規光応用システムの創出」に関する成果報告が行われました。
 最後に、東京理科大学の福山秀敏学長特別補佐より「物質と材料:熱電効果」と題した特別講演があり、熱電材料を例に挙げながら電子状態の理解に基づいた材料開発の具体的な指針の提示が今後の材料開発に重要だとのご意見をいただきました。

 閉会挨拶では本拠点部会長である東京工業大学化学生命科学研究所の小坂田耕太郎教授が、国内での高い存在感を示しながら非常に活発に拠点活動が推進されていること、ならびに今後も現状に満足することなく新たな共同研究展開を試みていくことを述べて閉会となりました。



 共同研究拠点報告会の様子はウェブ中継で配信され、中継中に167件のアクセスがありました。
 シンポジウム終了後の意見交換会には109名の参加者が集まり、活発な情報交換が行われ、充実した時間となりました。
 

 翌6月30日(金)には、東京工業大学 大岡山キャンパス くらまえホールにおいて、平成28年度ダイナミック・アライアンス成果報告会が5研究所からの研究者を中心に170名の参加者を得て開催されました。始めに大阪大学産業科学研究所の中谷和彦所長(アライアンス事業本部長)より挨拶と事業実施に対する御礼および協力依頼が述べられ、次いで産業科学研究所の関野徹教授(アライアンス運営委員長)から、ダイナミック・アライアンス平成28年度全体活動概要の報告と今後の取り組みについて報告がされました。次いで、「G1エレクトロニクス物質・デバイス」グループ(九州大学先導物質化学研究所 横山士吉教授)、「G2環境エネルギー 物質・デバイス・プロセス」グループ(東京工業大学化学生命科学研究所 小坂田耕太郎教授)、「G3生命機能 物質・デバイス・システム」グループ(北海道大学電子科学研究所 居城邦治教授)より、それぞれのグループ活動目的、平成28年度の研究・連携実績や今後の活動計画などについて報告が行われました。その後コーヒーブレイクを兼ねたアライアンス研究成果ポスター発表が行われたのち、産業技術総合研究所の佐藤一彦先生よる「触媒化学融合研究センターのマネジメント~触媒の発見と産学連携による実用化、新規プロジェクトの企画・立案・実行~」と題した特別講演が行われ、産学連携プロジェクトを成功させる上での貴重な意見をいただきました。


 報告会の最後には、東北大学多元物質科学研究所の垣花眞人教授(アライアンス副委員長)より挨拶が行われると共に、本報告会に参加頂いた外部有識者各位より、本日の感想並びに事業遂行や産学連携に関する多くのご助言・ご提言を頂き閉会しました。

第7回物質・デバイス領域共同研究拠点活動報告会及び28年度ダイナミックアライアンス成果報告会(6/29-30、東工大)

 

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